牽引性脱毛症と並んで物理的な理由で
起こるのが瘢痕性(はんこんせい)脱毛症です。
この脱毛症は怪我や火傷などで
毛包(毛の根元部分)が損傷を受けることで起きます。
見た目は円形脱毛症と似ています。
またX線治療やエリテマトーデス(※)、
扁平苔癬(へんぺいたいせん:※)などの皮膚疾患、
細菌による炎症でも起こりえます。
※エリテマトーデスは毛細血管が拡張して
皮膚表面に赤い発疹ができる皮膚炎
感染症やアレルギー、毛を抜くなど原因は数多くあります
※扁平苔癬は赤紫色で平らに盛り上がる皮膚炎で
リンパ球が皮膚の細胞を攻撃することで
起こるといわれてますがハッキリした原因は不明
そして瘢痕とは簡単にいうと傷跡のことですが
赤く盛り上がる異常なものや周辺の皮膚組織に
広がるケロイドまでいろんな種類があります。
いずれの原因も確率的は低そうですが
傷がつくことは割りと起こりがちなことなので
特に交通事故は注意しないといけないですね。
そして瘢痕性脱毛症の恐ろしいところは
重度の場合だとその部分から
発毛することがなくなってしまうことです。
毛母細胞や細胞の元となる幹細胞がなくなってしまうのです・・・。
(軽度の場合は一般的に3~6ヶ月ほどで自然と生えてきます)
ケロイドのように患部が広がる可能性もあるので
なかなか治らない場合は皮膚科に行くことをお勧めします。
今のところ効果的な治療法がないのが残念ですが
手術で患部周辺の皮膚をよせて目立たなくすることはできます。
(しかし患部の広さにより限界はありますが)
日々頭に傷がつかないようにすることと、
清潔にすることがとりあえずできる予防策だと思います。