安息香酸ナトリウムはカビや細菌の繁殖を抑える働きがあり、
水に溶けやすくアルカリに弱いという性質があることから
酸性の水分が多い食品に使われる定番の添加物のひとつです。
代表的なのは栄養ドリンクの類で安息香酸Naと表記されることが多いです。
細菌などの繁殖を抑えるのは食中毒の予防になるので
添加するのはごもっともと捉えられがちですが、
発がん性が懸念されてる点に注目しなければなりません。
安息香酸ナトリウムはベンゼンという成分によく似ています。
ベンゼンとは炭素が六角形の形に繋がり、
各炭素にひとつずつ水素がくっついたシンプルな物質で、
化学の教科書でよくみかける亀の甲の部分を表します。
1900年台前半のヨーロッパでは靴工場などで
接着剤として使われていた膠(にかわ)の溶剤として使われていましたが、
従業員の白血病患者が多く発生した経緯があります。
安息香酸ナトリウムはベンゼンにCOONa(炭素と酸素とナトリウム)が
くっついただけの成分で、単体ではあまり危険ではないとされますが
とてもシンプルな構造のためベンゼンに変化しやすい特徴もあります。
実際ビタミンCと反応することでベンゼンに変わることがわかっており、
イギリスでは2006年に清涼飲料水にベンゼンが含まれているとして
回収騒ぎが起こったことがあるそうです。
ということで安息香酸ナトリウムとビタミンCが含まれるものは
なるべく摂取しないほうが賢明だといえます。
そもそもそのような成分を含む飲食物はたいてい添加物まみれなうえ、
糖分が異様に多く含まれているものですので、
安息香酸NaとビタミンCがセットでなかったとしても
避けるべきものには変わりありません。
代表例は先程も述べたように栄養補給関連のドリンク類や清涼飲料水ですが、
水分が多いものには使われている可能性があるので注意が必要です。
例えば他にはシロップ類や果汁、ペースト状の果物、マーガリン、
そして醤油、酢、キャビア、シャンプーにも含まれてることがあります。
ちなみにベンゼンに発ガン性がある理由は
DNAを構成する塩基という物質と構造が似ているからです。
粘膜に炎症があって荒れているなどの理由で
化学物質が細胞内に侵入するとDNAに作用して
変異させる可能性があるということです。
一部ではベンゼンは発がん性物質の中では比較的リスクが少なく、
飲食物に含まれる程度の摂取であれば問題がない、という意見もあります。
たしかにすぐに影響が出るほど危険なものではないかもしれませんが、
その考えは油断を生み出すきっかけになってしまいます。
他の添加物も同じことが言えますがリスクが低いとはいえ
曰くつきの成分を摂取したいとは誰も思わないはずです。
そして少しなら大丈夫と高をくくっていると
添加物と糖質まみれの危険な食品を日常的に摂取する習慣を生み、
結局薄毛体質を助長することにも繋がります。
液体類は体への吸収も早いことから
日常的に清涼飲料水や栄養ドリンクを飲んでいる方は要注意です。
血糖値の乱高下や腸内細菌叢の乱れを生じさせ
体のあちこちに狂いを生じさせることになり育毛どころではなくなります。