・植毛による傷は避けて通れない道ですが
自毛植毛はとても画期的な薄毛対策ですが
数少ない欠点のひとつに傷跡があります。
移植毛(ドナー)を採取するということは
皮膚に刃物を入れるということですから
その点は宿命だといえます。
ただ、近年は技術の向上によって
ほとんど目立たないレベルにまで達しています。
その為、植毛自体が登場した当時よりかは
あまり気にしなくてもいい状況になり
ますます良い対策になってると思います。
しかし、それもクリニック(医師)によって
仕上がりが違ってきます。
中には糸を縫った跡まで
くっきり残されるケースもありますので
そういう意味でもクリニック選びが重要です。
・傷跡はほとんど目立たなく出来る!?
植毛の傷跡としてよく取り上げられるのが
帯状に残ってしまうのではないか?
という懸念です。
確かに植毛のスタンダードな手法である
FUTでは帯状に皮膚を切り取るので
そのような傷跡が残るは自然といえます。
そのため最近はFUEという
毛根(毛包、もしくは毛穴)単位で
ドナーをくり抜く手法がトレンドのように
もてはやされてる風潮があります。
よくメスを使わない植毛法と
表現されることもありますが、
それは傷跡が小さく全然目立たないという
アピールにも繋っています。
小さな丸い傷跡がポツポツ出来るだけだから
線状の傷より優位だという理屈です。
確かにそれも一理ありますが、
近年はドナーの採取や植え付けだけでなく
縫合の技術も進歩しています。
FUTでも傷跡がほとんど残らず
気にならないぐらいのレベルに達しています。
ドナーを採取する際はオープンテクニックという
拡大鏡を見ながらシングルブレードメスで
慎重に行う方法があります。
刃が何枚もついたマルチブレードナイフを使う
クリニックもあるようですが、
それだと毛根組織だけでなく神経や血管も
傷つける割合が大きくなります。
前者の方法の方が傷も綺麗になるようです。
それに加え縫合術も進化していて、
有名所ではトリコフィティック縫合法です。
切断面の縁を1ミリほどカットして
縫い合わせる方法です。
それによりカットした部分、
つまり縫合した部分からも毛が生えるので
より傷跡が目立ちにくくなるという手法です。
FUEの場合は毛をくり抜くだけなので
縫合は必要ないですが、
バランスを考えて行わないと
かえって目立つ場合もあります。
特に一部分しかドナーを採取できない
植毛ロボット(アルタス)では
よくある傾向かと思われます。
・植毛と傷跡についてのまとめ
・植毛はドナーを採取する必要があるので
傷跡が残るのが大前提
・その前提はFUTでもFUEでも同じ
・縫合法も進化しているので
FUTでも傷跡はほとんど目立たなく出来る
・FUEでも下手すると傷跡が集中し
かえって目立つこともある
ということで傷跡に関しては
FUT、FUEどちらの方が明らかに良いとは
言えない状況になっている感じですね。
本当に気をつけてほしいのは
手術法や縫合などの技術面よりも
クリニック(医師)の選択です。
いくらすごい技術が開発されていても
それを使えないなら意味がありません。
職人気質で良心的な医師なら自然と
患者の為になることをしてくれるもの。
逆に営利主義に囚われているところは
薄毛が解消されればそれでいいでしょ、
などと考えるものだと思います。