自毛植毛は薄毛対策の最終手段という
イメージを持たれてる方がいるほど
とても画期的なものです。
しかし、それでも失敗と思われる事例は
数多く存在してしまっています。
今回はそんな勿体無いことに
陥らないために大事なことを
お伝えしていこうと思います。
・自毛植毛における失敗とは?
自毛植毛は男性ホルモンの影響を受けない
後頭部か側頭部の髪を薄毛部分に
移植するというシンプルな手法です。
その効果はすでに証明されており、
世界中の医療機関で実施されているほど
広く認知されているほどです。
近年は技術力も向上してきていて、
ほぼこれ以上ないだろうというレベルまで
到達してきています。
成功さえすれば一生薄毛に
悩むことはなくなる可能性があるほど
とてつもない方法にまで進化しています。
日本皮膚科学会のAGAガイドラインでは
中途半端なB判定になっていますが
とっくに見直してもいい時期に
入っているとも言えます。
ただ、そんな優れた手法にも関わらず
失敗と思われる事例は数多く報告されており
枚挙にいとまがないほどです。
何をもって失敗とするかは
人それぞれ異なるので定義は曖昧ですが
よくあるものとしては、
傷跡が思ったより目立つ、
後頭部が逆にスカスカになってしまった、
生えても産毛ばかり(密度が不十分)、
生え際のラインが不自然などです。
中にはピットスカーが起こったり、
ほとんど発毛しない上にドナーもほとんど
なくなってしまったというケースもあります。
ショックロスは一時的なことが多いので
失敗とは呼べませんが明らかに多いと
疑ってみるべきだと思います。
・自毛植毛は医師の腕やセンスにかかっている
上記のような失敗例が
なぜ未だに多く聞かれるのでしょうか。
それは植毛医の意識に集約されるといっても
過言ではありません。
外科手術はいろいろな種類がありますが
その中でも植毛は難しい部類に入るらしく、
最も難しいと言う医師もおられます。
植毛は非常に繊細な技術が必要なのはもちろん
センスも重要になってくるものです。
一見すると髪を移動するだけという
シンプルな手法に見えますが
細かく見ると医師の方々は
すこいことをやってるのがわかります。
ドナーの採取はただ切り取ればいいだけじゃなく
傷つけないように慎重にメスを通し、
株分けは顕微鏡を使ってやるほどです。
髪は基本的に斜めに生えており、
方向も密度も部位によって異なるので
穴(スリットや円筒状の穴)の開け方は
仕上がりに大きな影響を及ぼします。
株の植え付け作業はスタッフも行えますが
移植穴は医師が行います。
穴は大きすぎるとピットスカーのリスクがあがり
小さすぎるとうまく定着しないので
ここが腕の見せ所といった感じです。
そして植毛の技術は日進月歩であり、
学会に出席したり他の腕のいい
植毛医の腕を見たりといった
研究(勉強)も欠かせないといいます。
手術をこなす数も実績として重要ですが
さらに腕を向上させるという意識も
同時に高めていくことが必要ということです。
残念ながらそこまで献身的な医師は
日本を含め世界的にもそんなに多くは
いないのではないかと個人的な予想しています。
もし大半の植毛医が技術の向上に務めつつ
患者さんのことを親身に見ているのなら
クレームの数は劇的に減ってるはずですし、
やり直し手術もほとんどないはずだからです。
オーストラリアの有名な植毛医である
シール博士は2013年に、
この10年間で技術が大幅に向上したのに
クレームの数がほとんど変わっていないのは
驚くべきことだ、などと発言しています。
世界的権威として知られる今川賢一郎医師は
植毛手術の半分はやり直し手術だと
おっしゃっていることからも
状況が芳しくないことが読み取れます。
・植毛で失敗しない最大の秘訣
自毛植毛で失敗例が減らない理由としては、
医師の技術というか意識が停滞してることが
一番の理由だと考えられるわけです。
当ブログでは自毛植毛において
最も重要なことはクリニック選びだと
何度もお伝えしてきました。
ドナーは現状は有限であるため
もしも手抜き手術をされてしまったら
それこそ損失に繋がります。
ちなみに頭髪のドナーを使い切っても
体毛を使うことは可能だそうですが
発毛率はあまりよくないと言われています。
おそらく頭部の皮膚と比べて
柔らかすぎることとFUEで行うことから
毛根切断率が高まるのだと考えられます。
そもそもちゃんとやってくれさえすれば
体毛まで使う必要は全くないので
最初が本当に肝心です。
やり直しは基本的に手術を受けた
クリニックでやってもらうものですが
あくまでそれは原則です。
納得いかないのであれば
十分調べる必要があると思います。