薄毛の原因は頭皮の温度が低いことと
言われることがあります。
育毛サロンといった民間企業の中には
その点にも注目し測定しているところもあるようです。
今回は頭皮の温度について着目していこうと思います。
個人的にはマイクロスコープと同様に
測定する意味はあまりないと感じています。
健康状態を探るヒントにはなるかもしれませんが
その時の温度だけではわからないことだらけです。
・頭皮の温度が低いと薄毛になる?
頭皮の状態と薄毛の関係はよく取り上げられます。
一番取り上げられるネタは血行ですね。
血行が悪いと髪に栄養が届かないからという理屈で
これは誰でも聞いたことがあると思います。
温度が低いのが良くないと言われるのは
血行が悪いゆえに起こることだからです。
頭皮の温度は体温よりも1~3度ほど低いと言われていて
平均すると2度ということになるのでしょうか。
大体34度くらいが目安のようで
それよりも低いとやばいという声も見受けられます。
中には30度ほどしかない人もいるようなので
健康な人とそうでない人と比べると
たしかにギャップは激しいかもしれません。
そういえば薄毛の人は頭皮が硬いとも言われますが
それとも関連がありそうですね。
・「その時の温度」でどれほどのことがわかるのか
そのような説明を聞くと
確かに薄毛との関連はありそうですが
あくまでそれは相関関係であって原因とは言えません。
多くの方は頭皮の温度が低いから薄毛になる、
という発想をもつものだと思いますが、
なぜ温度が低くなるかを考えないといけません。
それは血行でも炎症でも同じです。
根本的に何が頭皮や髪に悪影響を及ぼしてるかと
発想しないかぎりその場しのぎしかできなくなります。
頭皮マッサージはその典型例です。
そして仮に頭皮の温度をサロンなどで測定し、
悪い結果が出たとしましょう。
ただその結果はあくまでそのタイミングに出たものです。
次の日は違う結果が出るかもしれないですし
時間帯によっても変わるかもしれません。
その人が帽子やカツラを被ってるとか
季節による影響、運動強度(歩きとか走りとか)も
考慮する必要があると思います。
もちろんその時の健康状態でも大きく変わってくるでしょう。
温度だけを基準にしてるわけではないと思いますが
それも契約や脅し文句に使われる可能性はあります。
無料カウンセリングのときはもちろん
中途期間でもまだまだ正常値ではないので
今後も長くがんばっていきましょう!
とか言われる材料にされるかもしれません。
・頭皮ばかり注目しても仕方がない
たしかに温度を測ることは体の状態(薄毛リスク)を示す
ひとつのヒントにはなると思います。
思いますが、そこに注目しても仕方ありません。
なぜなら頭皮温度は結果論に過ぎないからです。
人間は体温が下がると生命の危機に陥ります。
そこまでひどい例は稀ですが
慢性的に低くなってる人はごまんといると思います。
都会人は特に風呂はシャワーだけで済ます人が多いですが
それだと深部体温が上がりません。
食生活の乱れや運動不足なども体温に関係するので
いろんな視点で物事を見る癖をつけることが重要です。
頭皮の温度が低いからやばい、ではなく
なぜ低くなってるかと考えましょう。
育毛サロンは医療機関ではないため
対策はもちろん測定も表面的なことしかできません。
頭皮ばかり見ていても薄毛の原因はわかりませんし
ほとんど意味がありません。