自毛植毛は1990年代から
盛んに行われるようになってきました。
新しい植毛術といわれてからけっこう時間が経ち
歴史がだんだん深くなってきましたね。
いろいろデメリットもありますが
より安全性が高い方法に進化し続けています。
今回は自毛植毛の施術方法について紹介します。
■皮弁(フラップ)法■
側頭部と後頭部の皮膚を長方形に切り取って
薄毛部分へ大量に移植する方法です。
血管を断ち切らないように一辺だけ残しておいて
脱毛箇所へ強引に移動させます。
しかし移植する皮膚面積が大きいため
血液・酸素不足で壊死する危険性が高い欠点がある。
この方法は地味に歴史が古く、
1970年代から行われて改良されてきましたが
手間がかかる上難しい手術になるので
現在はほとんど行われていません。
■縮小術■
脱毛した部分の皮膚を切り取って
周辺の皮膚を強引に引っ張って縫合する方法。
(別名はスカルプリダクション)
この方法も皮弁法と同じく
現在はあまり行われていません。
面積に限りがあることや
縫合部分の傷跡が残るという欠点があるからです。
■遊離移植法■
側頭部や後頭部の一部分を切り取って
脱毛箇所に移植する方法の総称で
現在の自毛植毛の主流施術方法になってます。
最も初期はパンチグラフト法といって
火傷等の外傷で失った毛を取り戻す目的で考案されました。
(ちなみに初めて考案したの日本人(奥田庄二医師)です)
ただパンチグラフト法は切り取る範囲が大きかったため
仕上がりが不自然になる欠点があることから
近年は移植片(グラフト)のサイズが小さくなっています。
毛包は複数固まって存在しており(ユニット)、
さらに毛包の中には複数の毛根があります。
ユニットごと使うときもありますが
さらに細かく分断することもできます。
毛包ごとに分けるミニグラフト、
毛根ごとに分けるマイクログラフト。
そして頭皮に傷が残りにくいように
針をさしてグラフトを植えつける
ニードル法というやり方も開発されるなど
技術はどんどん進化しています。
(他にもスリット法というやり方もある。
スリット法はメスで切り込みを入れてから
グラフトを植え込むやり方でユニットを植える際に用いられます。
毛髪の量が多いので頭頂部に適している方法です。)
そして毛包の損傷も少なくなってきてるので
新しい箇所の定着率は90%を超えてきています。
自毛植毛を受ける価値はどんどんあがっていますね。