・烏龍茶に育毛効果があるという画期的研究?
発毛サロンで知られるリーブ21が
2016年3月26日にある発表をして
再び注目度が上がったかもしれない飲み物があります。
その飲み物とは烏龍茶(ウーロン茶)
烏龍茶に男性ホルモンの抑制作用があることから
育毛効果が期待できると発表したのです。
そのことから今後は烏龍茶エキスを配合した
商品開発を進めていくとのこと。
それによりどの程度の効果があるのか、
世間的にどのくらいのセンセーションを巻き起こすのか
未知数な部分が多いですが悪くない発表ではあります。
いろいろ気になるポイントもあるので
これから考察していきたいと思います。
・烏龍茶と育毛の関係と気になるポイント
まず烏龍茶にどのような効果が示されたのかというと
5αリダクターゼ阻害作用です。
ご存知、AGAは強力な男性ホルモンなどと言われる
DHT(ジヒドロテストステロン)で引き起こされます。
DHTはテストステロンという男性ホルモンと
5αリダクターゼが結びつくことで生成されます。
髭や脇毛、陰毛などは毛の成長が促進されますが
頭部では逆に作用してしまいます。
薄毛の克服はいかにDHTの働きを抑制するか、
もしくは5αリダクターゼとテストステロンの
結びつきを阻止するかが勝負の鍵と言えます。
5αリダクターゼ阻害作用があるということは
DHTそのものを作らせない効果があることになります。
身近な飲み物にそんな効果があることは嬉しい反面、
いろいろ気になるポイントはあります。
・効果は薬ほどではない
当然のことながら効果の強さだけでみると
フィナステリドやデュタステリドの方が高いので
それの代替にするには少々無理があります。
一応烏龍茶エキスには酵素のI型II型両方に
効果があるとのことですが、
デュタステリド程の強烈な効果は見込めません。
・有効成分がまだ明確ではない
発表では烏龍茶エキスと言ってるだけで
具体的にどのような成分が5αリダクターゼに
作用するのかはっきりしていません。
おそらくお茶からしてカテキンの可能性が高いです。
ちなみにお茶に関しては緑茶と育毛の研究が
多くされていると言及されていますが、
実は原材料はほぼ同じです。
お茶というのはチャノキという植物を
どのくらい発酵させるかで区分けされており、
緑茶は発酵させていないもので、
烏龍茶は半発酵(50%)のものです。
発酵させることでカテキンの量や性質は変わるのか、
はたまた他の異なる有効成分が増えるのか、
その辺もまだ曖昧なままです。
あとチャノキは現在世界で2種類あり、
元祖といえるチャノキは中国や日本で主に栽培され、
もう一方はインドやスリランカなどで栽培される
アッサムという種類があります。
どちらのチャノキを元に作られた烏龍茶なのか、
双方で成分の違いがあるのかということも
もちろんわかっていません。
だから悪いってことではないですが、
はっきりしない部分が多いので気になる次第です。
もちろん商品を開発する目的もあることから
ある程度企業秘密な部分も発生してくると思いますが
ハッキリしなさすぎるのもどうかな…と思うわけです。
・以前からチャノキは育毛に良いとわかっていた
また、チャノキと育毛の研究に関しては
2005年頃からされていたようで、
要はとっくにお茶は育毛に良いと判明していた、
ということになります。
よってなぜ2016年になって
またお茶に脚光を浴びせたのか不明です。
研究は緑茶ばかりだから他のお茶はどうか?
という新たな発想から研究が進んだのか、
とっておきの情報だから寝かせていたのか、
想像の域は出ませんがとりあえずお茶は
体にいいものですから参考にはなると思います。
・お茶の質にこだわりましょう
おそらく主役の成分となるカテキンは
飲んでも皮膚につけても効果があると言われてます。
通常は飲むことになると思いますが、
ここで注意してほしいのがお茶の質です。
これもご存知のように日本は農薬大国であり、
最近は放射能の問題も出て来てしまったので
安いお茶は不健康をもたらすものといえます。
茶葉で売られてるものはもちろん、
ペットボトルで売られてるものは
お世辞にも質がいいものとは言えません。
烏龍茶=髪にいいという発想だけでは
安物をコンビニで買ってがぶ飲みするという
まずい行動を取りかねませんので
情報を鵜呑みにせずしっかり選定してほしいものです。
ネットで探せば無農薬のお茶はたくさん出て来ますし
種類もけっこう豊富です。
ものによってはそのへんのスーパーに売ってるものと
大差ない値段で買えるものもあります。
あとできれば塩素だらけの水ではなく、
浄水器で綺麗にした水で飲んで欲しいと思います。