リグナンという成分をご存知でしょうか?
植物に含まれる化合物の総称のことで大枠ではポリフェノールの一種になります。
ポリフェノールは何千もの種類がありますが、
それらに共通するのはどれも抗酸化作用があること。
植物はそれによって自身を守っているのです。
リグナンにはエストロゲン様作用があることから
様々な健康効果が働く優れた成分として知られています。
エストロゲンは女性ホルモンの一種で、それと似た働きがあるということです。
リグナンは植物ならなんでも含んでるわけではなく、
ゴマやブロッコリーなどのアブラナ科の野菜、
あとは小麦や大麦、燕麦など極一部に限られます。
今回注目したいのは亜麻の種(フラックスシード)に含有するリグナンです。
フラックスシードは別名でアカゴマといわれ、
最もリグナンの含有量が高いことで知られています。
ゴマもリグナン源としては有名で100g中に約30000μgほど含まれてますが
アカゴマはなんと300000μgと10倍も多いのです。
そのため亜麻仁油や種は更年期障害の緩和や
骨粗しょう症の改善、コレステロールの調整など
健康維持にとても重要な働きをしてくれます。
あと内蔵脂肪や中性脂肪を分解する作用もあることから
肥満予防にも期待されています。
そして亜麻リグナンは育毛にも良いといわれています。
亜麻はリグナンの含有量が多いことのほかに
セコイソラリシレジノールジグルコシド
(SDG:Secoisolariciresinol diglucoside)という
リグナン成分の一種が多く含まれてる特長があります。
そのSDGが多いことこそ上記の健康効果が
他のリグナン源植物より高いのではないのかといわれてます。
SDGは女性ホルモンのバランスを整えるだけでなく、
脱毛酵素の抑制作用もあることがわかっています。
その酵素はAGAの原因でよく出てくる5αリダクターゼという酵素のことです。
それがテストステロンと言う男性ホルモンに作用することで
より活性した(受容体と結びつきやすくなった)男性ホルモンの
ジヒドロテストステロン(DHT)に変換されます。
亜麻リグナンにもフィナステリドなどと同様のメカニズムで
抜け毛予防などに貢献している可能性があるのです。
台湾の健康関連事業を展開する会社の半年間の実験によると、
男性型脱毛症と思われる20~70歳の男性10人にSDGを1日50mg摂取させました。
すると8割の試験者が抜け毛の減少を実感し、大幅に薄毛が改善したもいたといいます。
そして半数の人に皮脂分泌の減少も確認されたという。
ただこの実験は被験者が10人と非常に少なく
全く効果がない人もいたのでまだ参考程度に留まりますが
期間は6ヶ月とそれなりに長いので全く期待できないとも言い難い結果だと思います。
そんなこんなで亜麻リグナンのサプリは
健康にもよさそうと言うことで試す価値はあると思います。