昆布などの海藻類は髪に良いのでは?という話はけっこう有名です。
その後、栄養的にはいいものだが髪を増やすほどの力はなく、
むしろ食べ過ぎはヨウ素の摂り過ぎになるなど、
否定的な意見が目立つようになりました。
ところが最近また髪にいいという話が肯定的に捉えられるようになってきました。
一部の含有成分を抽出して育毛の効果を調べる研究が
盛んに行われるようになってきたらです。
ガニアシも注目されるものの1つです。
ガニアシは成分名ではなく岩に張り付いている
最も下に位置する部分の名前で仮根(かこん)ともいわれます。
北海道や東北の漁師の間で蟹に似ていることから
そう呼ばれるようになったそうですが、
以前はその部分は廃棄物となっていました。
ものすごく硬いので食用に不向きと考えられてたからです。
ところがガニアシこそコンブの栄養分が凝縮している部分だったのです。
一般的に食用になっているのは葉っぱの部分ですが、
ガニアシは葉状体よりはるかに栄養価が高いことがわかったのです。
例えばミネラルのカリウムは、
葉の部分が6000mgに対しガニアシは11000mg。
マンガンは0.25mgに対し3mg、
鉄に至っては4mgに対し21000mg弱もあります!
食物繊維も約倍の50gも含まれており、
まさに栄養の宝庫といえるものです。(いずれも100g中の含有量)
そして活性が他のフコイダンより強いといわれる
GA-フコイダンという独自の成分も含んでおり
より健康効果が見込めると注目されてるのです。
ではここからが肝心な話になりますが、
実際ガニアシを使って頭髪にどのような影響が出るかを
東京農業大学生物産業学部が2006年に実験をしていました。
対象は抜け毛や白髪に悩む30~70歳の男女110名で、
実施期間は4ヶ月とかなり大々的です。
実験方法はガニアシカプセルを朝晩それぞれ2つ服用するというもの。
摂取量は1日あたり1000mg。
1ヶ月目は有効と思った人は約3割と微妙でしたが、
その後割合はぐんぐんあがって2ヶ月目では4割弱、
3ヶ月目では6割、4ヶ月目には7割もの方が効果があると実感されたそうです。
しかし、対象人数がなぜか月を追うごとに減っているのと、
結果が男女別になっていなかったり、
どの程度の効果があったのか不明確な点が気になります。
ただ効果を実感した人数は40人とか50人とか
けっこうな数に及んでいるところをみると
全く意味がないとも言い切れないのでひとつの参考にはなると思います。
おそらくガニアシの栄養価の高さから
普段の食生活で補いきれない栄養を補給できたことで、
血液の質や流れに良い意味で変化が生じて
髪の毛の成長にも貢献できたのではないかと思われます。
発毛しない原因は普段の生活習慣に隠されてる場合が多いので
ガニアシは摂取して損はないと思います。