イタリア笠松や朝鮮五葉(ごよう)などの種類がある
松の木からは松の実が取れます。
松の実というより松ぼっくりといったほうが
ピンときやすいと思います。
でもあのとげとげしい鱗片ごと食べるのではなく
その中にある小さな種子を食べます。
あまり知られていないと思いますが
松の実の栄養価はとても高いのです。
70%ほどが脂肪分で占められていますが
それは質のいい植物性脂肪であり
リノレン酸などの不飽和脂肪酸を多く含みます。
あとピノレン酸というめずらしい脂肪酸も含まれてます。
ピノレン酸(別名オクタデカトリエン酸)は
五葉松の種子にしか存在しない脂肪酸で
解熱・鎮痛・抗炎症作用があります。
そしてアトピーや痒みを抑える効能や
リノール酸の代謝作用を抑制する働きもあります。
リノール酸も体に必要な脂肪酸のひとつですが
いろんな食用油に含まれてるため
過剰摂取になりやすい特徴があります。
それによりアレルギーが起こることもあるのですが
ピノレン酸はバランスを保ってくれるというわけです。
そして残りの30%ほどが
タンパク質とミネラルで構成されています。
30%というと畑の牛肉といわれる大豆と匹敵する量です。
ちなみに松の実にも「陸の牡蠣(かき)」
という別名が存在するので
それほど注目度が高い証拠だと思います。
牡蠣といえば亜鉛が豊富な食材ですが
松の実にも亜鉛が豊富に含まれています。
牡蠣には及びませんが100g中6.9mgと
全食品中トップクラスの含有量を誇ります。
陸の牡蠣という異名も伊達ではありませんね。
亜鉛は薄毛原因の男性ホルモン(DHT)を生み出す酵素
5αリダクターゼの働きを阻害することでも
有名なミネラルなので育毛的にも松の実は意味深です。
他にもビタミンB群やカルシウム・鉄・銅・マグネシウム
マンガン・リン・食物繊維も含まれているので
完全栄養食といっても過言ではないかもしれないですね。
卵と違うのは食物繊維が含まれてることです。
(ビタミンCが微量なのは共通してます)
しかし松の実はカロリーが高い欠点があります。
100gで700キロカロリー近くもあるので
1回の食事量に匹敵するほどです。
よって手の平にのるくらいの量を目安にした方がいいですね。
(グラム数だと20gくらい)