みかんなどの柑橘類は果肉部分だけでなく
皮にも優れた栄養素が含まれています。
その主成分がヘスペリジンというものです。
ヘスペリジンはビタミンP(ポリフェノール)の一種で
健康的に優れた効果がいくつもあります。
悪玉コレステロールを減らすと同時に
善玉コレステロールを増やして
動脈硬化・脳血栓・心臓病の予防
胃がん・大腸がん・食道がんなど
多くの種類の癌の抑制効果
そして血流を改善したり
毛細血管を強化したりする作用もあるのです。
血流が悪くなる原因の一つに
酸化窒素の機能低下があります。
酸化窒素は血管の収縮を制御する役割がありますが
活性酸素と結合すると働きが停止してしまうので
ビタミンCがそれを阻止してくれます。
しかしビタミンCは壊れやすい欠点があるので
それをヘスペリジンが補助してくれるのです。
次に毛細血管強化とはどういう事かというと、
血管の透過性がよくなりすぎることを防ぐ事です。
各細胞は栄養や酸素を血液から供給していますが
それは血管から染み出す(透過)ことにより成されています。
ですが透過性がよくなりすぎると
高血圧や糖尿病・痔・潰瘍などを
引き起こしやすくなることが知られています。
よってヘスペリジンは毛細血管の強い味方なんですね。
毛細血管といったら髪の毛に栄養を補給する
直接的な部分にあたるので育毛にもいいのでは?
と期待されています。
しかしちょっと余談ですが、
ヘスペリジンは水に非常に溶けにくい
という大きな欠点があります・・・
だから長らくヘスペリジンを応用した製品を
作ることができなかったそうですが
糖転移ヘスペリジンが開発されたおかげで
いろいろな応用が可能になったようです。
糖転移ヘスペリジンはその名の通り
糖(ブドウ糖)をヘスペリジンにくっつけたもので
10万倍も水に溶けやすくなったのです。
それによりサプリメントや育毛剤への
応用ができるようになったというわけです。
育毛剤では柑気楼(かんきろう)あたりが有名ですね。
350万本以上売れたそうなので
それほど血管に問題がある方が多いのかもしれませんね。