プロペシア(フィナステリド)は
ホルモンに作用する医薬品であることから
利用上注意すべきことがいろいろあります。
医薬品の中でも比較的安全なほうなのですが
何かが起こってからでは遅いので
油断しないに越したことはありませんので
しっかり学んでほしいと思います。
プロペシアの注意点は大きく分けて6つあります。
◆注意点1 服用量を守ること◆
プロペシアにはフィナステリドが
0.2mg含まれたものと1mg含まれたものがあります。
その人の症状に見合った量が処方されますが
どちらの場合でも1日に1錠が原則です。
フィナステリドの量的には1日1mgが上限ですが
0.2mgだからといって1日に5錠も飲まないようにしましょう。
そして1mg以上は安全が確認されていないため
くれぐれも飲み過ぎないようにしましょう。
効果が劇的に上がることは考えられず
コストもかさむことに繋がります。
また、中には5mgも含むタイプのものもありますが
それは高血圧や前立腺肥大症の方向けの量です。
◆注意点2 肝臓に不安があれば飲むべからず◆
プロペシアの副作用の一つに肝機能障害があります。
肝臓の細胞が死んだときに出る酵素(γ-GTP)が
増えることもあるので肝臓に負担がかかっている
可能性が考えられています。
障害を感じた報告例は少ないのですが
少なくとも肝臓に何らかの不安を抱えている方は
服用しないほうがいいでしょう。
また、過去に他の副作用が出た経験がある場合も
服用を再開しないほうがいいです。
◆注意点3 未成年は飲むべからず◆
ジヒドロテストステロン(DHT)は
薄毛の最大原因物質ではあるのですが
男性器の生成にも関わっています。
よって発育が十分でない未成年のうちに
プロペシアを処方してしまうと
発育障害が起こる可能性が指摘されています。
小さいお子さんがいる方は誤飲を防ぐために
保管場所をしっかり考えましょう。
飲んでもよくなる年齢はお酒と同じく20歳からです。
◆注意点4 女性も飲むべからず◆
女性の場合成人になっても飲んではいけません。
2型の5αリダクターゼが働いていないせいなのか
服用しても効果が見られないですし、
女性は男性ホルモン自体が非常に少ないですから
安全性が確認されていないのです。
特に注意していただきたいのは
男児を妊娠している場合です。
先程述べたようにDHTは
男性外性器を作る役目があるので
退治に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
薬剤に触れることも避けたほうがいいので
男性は錠剤を砕いてはいけません。
あとプロペシアを服用している男性の精液には
フィナステリドが含まれています。
とても微量なので子作りへの影響はないと言われますが
不安な場合は服用をやめて1ヶ月経ってから
セックスに専念するようにしてください。
(それまではしっかり避妊しましょう)
◆注意点5 献血をするべからず◆
フィナステリドは血中に含まれているので
献血によって提供した血液が
妊婦に輸血する可能性が出てくるので
服用中は行わないでください。
もしどうしてもしたいと思ったら
献血をする1ヶ月前から服用を中止しましょう。
フィナステリドは1ヶ月経つと
体内からなくなります。
◆注意点6 飲み続けること◆
プロペシアの服用をやめると
また男性型脱毛症が進行する可能性が高いです。
いわゆるリバウンドを防ぐためにも
毎日欠かさず飲み続ける必要があります。
特に食後や食前など決まった時間はないので
自分の都合のよいときを決めて飲んでください。
できれば同じ時間に飲むようにしましょう。
そのほうが習慣化できて飲み忘れを防ぎやすくなります。
飲むときは水(軟水)と一緒に呑みましょう。
そのまま飲むと喉の粘膜を痛める可能性があり
お茶やコーヒー、ジュース、硬水などは
他の物質が効果を下げる可能性もなくはありません。
あと最後に満足できるレベルまで回復できた場合、
状況を見ながら服用頻度を下げてみてもいいでしょう。