プロスタグランジンd2の抑制が新たな育毛対策として注目されている

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薄毛の原因といわれるものは色々ありますが
中でも男性ホルモンの一種・DHTが最も有名で強力だと有名です。

しかし、2012年の3月下旬頃、男性型脱毛症(AGA)の
新たな原因(犯人)を発見したというニュースが話題になりました。

それがプロスタグランジンD2(以下PGD2)というタンパク質です。

アメリカの医学誌である「サイエンス・トランスレーショナル・メディスン」によると、
脱毛部分にPGD2が過剰に存在してることが判明したといいます。

PGD2は生理活性物質の1つのアラキドン酸から作られる物質で
体の様々な機能を調節するホルモンの一種となります。

睡眠を誘導することで知られていますが、
心臓病や肥満・糖尿病・アレルギーを誘導したりもするので
どちらかというと悪玉物質として知られているようです。

ペンシルベニア大学医学大学院の
ジョージ・コツァレリス皮膚科部長の研究によると、

男性5人の頭皮サンプルを採取し全ての遺伝子を調べた結果、
脱毛部分と正常部位を比較するとPGD2を多く作り出す
遺伝子が大量に発現していることが判明したという。

また、他の薄毛男性17人のサンプルを調べたら
PGD2の量が脱毛・正常部位で3倍も違ったそうです。

さらにマウスによる実験ではPGD2の産生が過剰だと
毛包(髪の根元の膨らんだ部分の総称)が減少する事と、

皮膚内に存在するGPR44というタンパク質と
結合することで脱毛症を引き起こすことも判明したといいます。

プロスタグランジンd2という成分は薄毛を引き起こすたんぱく質の一部に作用するといわれている

ジョージ部長はPGD2を抑制すれば
全ての毛髪が再び生えてくることが可能になる
とコメントしており非常に注目すべき研究報告といえます。

これまでのAGA理論はDHT一辺倒な感じでしたが
今後はPGD2の抑制も育毛対策の常識になるかもしれません。

しかし、現時点では毛包が元の長さになるかわからない
ともコメントされてるので今後の研究に期待がかかります。

ちなみにプロペシアの開発元として有名なメルク社が作っている
顔面紅潮の治療薬とスイスのアクテリオンという製薬会社が開発中の
鼻道アレルギー性炎の治療薬がPGD2を抑制する働きがあるとわかっています。

今後はそれらの薬も薄毛治療に使えるのでは?と
にわかに期待が膨らみますがプロペシアと同様に
薄毛治療薬として開発されているものではないため、
また新たな副作用と戦うことにもなるかもしれない懸念もあります。

PGD2に関連した薄毛治療専門の新薬が2年後くらいに登場するのでは?
という話もありますがまだ噂レベルの段階ですのでとりあえず待つしかないですね。