分子標的治療とはその名の通り
特定の分子を狙う治療法の一種。
その治療薬の種類はとても豊富ですが
主にがん治療で期待されています。
特定の細胞にだけ作用するので
副作用が少ない利点があります。
円形脱毛症の治療では
免疫機能を抑制する分子標的治療薬が
有効ではないかといわれています。
研究では抗インターフェロン・ガンマ抗体や
免疫グロブリン製剤など免疫力を抑制する薬剤を投与すると
脱毛範囲が縮小した結果がでたとされる。
しかしランダム化比較試験が行われておらず
研究結果の根拠も弱いことから
有益かどうかよくわからないのが現状です。
よってガイドラインではD判定になっている。
(行うべきではない)
また、副作用が少ないタイプの薬とはいえ
医薬品なのでそのリスクは0ではありません。
インターフェロンの副作用としては
発熱やだるさ、疲労感、痛みや痒み、
稀に脱毛や抑うつ症状もでるという。
免疫グロブリン製剤は
アナフィラキシーショックや肝機能障害、
急性腎不全、血小板減少、肺水腫、嘔気、
悪寒、発熱などが報告されている。
医学的には注目される種類の薬なので
今後円形脱毛症に有効な分子標的治療薬も
登場する可能性はありますが、
いまのところは実施しないほうがいいでしょう。