円形脱毛症には様々な治療法が存在します。
まだAGAみたいに画期的な治療法は確立されていませんが
根気よく行えば治せる可能性はあります。
よく用いられるのはステロイド剤の局所注射や
安全性が比較的高いといわれている局所免疫療法になりますが
一応ミノキシジルも選択肢の1つに数えられています。
ミノキシジルとはAGA治療によく用いられる
医薬品の一つで大変評価が高いことで知られています。
男性型脱毛症のガイドラインではフィナステリドと並んで
一番高いA評価をもらっているほどです。
では円形脱毛症の有効性についてはどうなのかというと、
現在はC1という位置づけになってます。
日本皮膚科学会が発表しているガイドラインは
治療法にA・B・C1・C2・Dの5段階で
有効かどうかのランク付けをしています。
円形脱毛症の場合、まだA評価を受けた治療法はないため
事実上B評価が最も高いランクとなります。
ということでミノキシジルはそれなりに高いから
けっこう有効なのでは?と思うかもしれません。
しかし、過度な期待はしないほうがいいですね。
円形脱毛の原因はストレスや遺伝などの影響で
免疫細胞が暴走することにより起こるため、
治療は免疫力の沈静化がメインとなります。
免疫がおかしいままだと健康な髪でさえ
急激に抜けてしまうので徐々に髪を増やす
ミノキシジルで全てまかなうことはできないのです。
C1という評価はあくまで「用いてもよい」というもので
積極的に使うべきというものではないのです。
ではなんで用いてもよいとされてるのか、
それは一部の患者に少しだけ効果があったことと、
髪の毛が育つ仕組みにあると思われます。
いまのところ根拠が非常に弱いのですが
ミノキシジルで脱毛範囲が少し狭まったかな?
という比較試験の結果があるようです。
5%溶液をつけたほうがより狭くなったとも言われてますが
試験の回数自体が少ないのであくまで参考程度の情報となります。
また、髪が抜ける原因がどうであれ、
体毛が育つ仕組みはどこの箇所でも同じなため
全く貢献しないわけではないと考えられているのでしょう。
ただ用いてもよいのは単発型、もしくは多発型と
比較的症状が軽度な場合のみです。
全頭型や蛇行型などの脱毛範囲が広い場合は
意味がないのでお金の無駄になると思います。
症状が軽い場合はストレッサー(ストレスの原因)を
取り除くことで自然と治っていくのですが
逸早く治したい場合はつけてみてもいいかもしれません。
もちろんかかりつけの医師がおられる場合は
相談してからのほうがいいでしょう。