精神安定剤での円形脱毛症の治療は根拠が乏しくリスクが大きい

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精神安定剤はその名の通り脳に直接作用して
精神を向上させたり不安を取り除いたりする薬の総称です。

円形脱毛症の原因の一つにストレスがありますが
それを和らげることで脱毛範囲が縮小できる、
という感覚があるかと思います。

しかし精神安定剤の臨床試験は3件しかなく
どれも根拠が乏しいのが現状です。

そのうちの一つは三環系抗うつ薬という
うつ病の薬の一種を用いたものになります。

それによるとプラセボ(偽薬)と比べて
脱毛範囲が縮小したとのことだが根拠が弱い。

副作用には排尿が困難になったり
便秘や口の渇きがあります。

残る2つの試験は
選択的セロトニン再吸収阻害剤(SSRI)という
同じく抗うつ薬の一種を用いたもの。

こちらも記載が曖昧で患者の臨床的背景、
円形脱毛のどの種類にどれだけ有効なのか、
再発率はどうなのかなどが詳しく示されておらず
根拠がかなり乏しいものとなっています。

副作用が他の抗うつ薬より少ないように作られたそうですが
食欲不振が増加したり体重が増減したり
性機能に異常がでるものは比較的多いという。

また、長期にわたって服用した場合
無気力や無関心、疲労感が現れることがあり
18歳以下に投与すると
凶暴化などの増加が報告されてそうです。

これらのことから精神安定剤の類は
リスクが大きいと思われるので
用いないほうがよいC2判定となっています。

あくまで精神病を患ってる人のみ
使ったほうが賢明のような気がします。

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