男性型脱毛症の治療で用いられる医薬品といえば
フィナステリド(プロペシアの成分)がありますが
他にも注目される薬があります。
それはデュタステリド(デュタステライドとも言われる)
デュタステリドはフィナステリドと同様に
前立腺肥大症の治療薬として2001年に開発されました。
商品名アヴォダートとして発売されてます。
2つの違いは阻害する酵素の数にあります。
どちらもAGAの原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を生み出す
5αリダクターゼを阻害する作用を持っていますが
フィナステリドは2型の5αリダクターゼだけ阻害します。
一方デュタステリドは1型2型両方のそれを阻害できます。
毛髪数を測定した研究によると
デュタステリド2.5mgはフィナステリドの
1.5倍の効果が認められたとのこと。
よって注目度はかなりすごいと思いきや
今のところそうではないようです。
考えられる理由としてはまずFDA(アメリカ食品医薬品局)が
デュタステリドを"薄毛治療薬として承認していないことがあげられます。
FDAは世界中に影響力がある機関であり
そこの承認がないということは
それだけみんな不安になっているのかもしれない。
(前立腺肥大の薬としては多くの国で承認されています)
そしてAGAは2型の5αリダクターゼから作られる
DHTのみから発現するからあまり意味がない、
という指摘もあります。
1型5αリダクターゼによりDHTが
本当にAGAと無関係なのか定かではありませんが
さきほどの研究結果もありますし
韓国では薄毛治療薬として承認されているので
全く試す価値はないものでもありません。
ジェネリック医薬品は何種類か出ていて
デュタスやデュプロストなどの商品名で販売されてます。
ただしフィナステリドと同様の
副作用が出る確率は2倍以上あるという話もあります。
その結果は正確ではないかもしれませんが
一応頭に入れておきましょう。
(ちなみに薬剤が血中に存在する濃度が半分になる時間である
「半減期」はフィナステリドが3.5時間なのに対し
デュタステリドは14日と長いので肝臓の負担もその分多いと考えられる)
フィナステリドの副作用が気になる方や
服用するべきではない方は
デュタステリドも控えるようにしましょう。