卵は健康に良いということは昔から伝えられてるので
そのイメージは世の中に広く深く浸透していると思われます。
おいしい上に完全栄養食と言われるほど栄養価が高く、
そのうえ手軽に手に入るということで色んな意味で評価が高いものです。
2013年にはアメリカの人気サイトであるトップテンオブシティで
髪に良い食べ物ベスト10というランキングにおいて1位に輝き、
改めて注目される存在になったと思います。
そこで今回から10回に渡ってそのランキングにあがった食品と
髪の関係について詳しく考察していきたいと思います。
まずは1位になった卵について考えていきます。
卵が最も高評価になった主な理由はやはり栄養価の高さだと思われます。
完全栄養食と言われるだけのことはあって、
ビタミンC以外のほとんどの主要成分を幅広く含んでいます。
タンパク質、脂質、ビタミンA・B群、D、E、
カルシウムやマグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅などの
ミネラル分がバランスよく含まれています。
脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸がバランスよく含有し、
脳の健康に良いとされるコリンという成分も含んでいます。
そして糖質の含有量がとても少ないので(100g中0.7g程度)、
血糖値もあまり上げない優れた性質があります。
(コレステロールが問題視されることもよくありますが
卵を食べてコレステロール値が急上昇することはなく、
脳や心臓の重病と卵の摂取に関連性は見られないこともわかってます。
むしろ最近はコレステロールも体に必要な成分であると
認知され始めてきているので過度に気にしないようにしましょう)
育毛的に注目されているのはセレニウム、鉄、亜鉛、含硫アミノ酸、
そしてタンパク質、ビオチンといった栄養素です。
セレニウムはセレンとも言われるミネラルの一種で
ビタミンEとCと協力して強力な抗酸化作用を発揮する性質があり、
鉄は赤血球の色素であるヘモグロビンの材料となり、
亜鉛はAGAの原因となるDHTという男性ホルモンが作られるのを
防ぐ効果もあることがわかっている有名なミネラルです。
含硫アミノ酸はメチオニンやシスチン、タウリンなどのことで、
髪を形作る上で必要不可欠な栄養素の一種です。
髪を燃やすと変な臭いがするのは硫黄分を多く含んでいるからです。
タンパク質は全ての基本となるアミノ酸の供給源であり、
ビオチンは皮膚の健康と関連が深いビタミンB群の一種です。
ビオチンが不足すると抜け毛や白髪増えるとも言われており、
近年重要視されるようになった成分でもあります。
このような感じで髪とも関係が深い栄養素がバランスよく
含まれているということで高評価に繋がったのだと思います。
食べ物にはそれぞれ個性があるので明確に順位をつけることは
難しいと思いますが当ブログでも卵が1位という評価は
そんなにおかしくはないと思っています。
栄養価が高いことはさることながら
炭水化物の含有量が少ないことが大きな理由です。
血糖値が上がってしまうと老化物質であるAGEsが大量発生し、
体全体に悪影響を及ぼしてしまうので育毛的にも重要なことです。
・ただし、食べ方には注意が必要
たしかに卵は栄養価が高い食品ではありますが、
食べ方を意識しないと不健康要因を増やすことになりかねません。
卵は多種多様な料理で使われる便利な食材であるがゆえに
高温で調理されることが多いです。
目玉焼きをはじめフライパンで熱したり、
お菓子作りのためオーブンレンジで長時間焼いたりなどですね。
基本的にどんな食材も高温調理するほどAGEsが増えてしまいます。
それに料理となると油や糖分も一緒に摂取しがちなので、
いくら卵料理だからと油断してはいけません。
体に有害な物質を取り込まないためには
生で食べることが基本となるのですが卵の場合はあまりおすすめできません。
なぜなら卵にはサルモネラ菌という
食中毒を引き起こす細菌が潜んでいる可能性があるからです。
割合的には気にするほどのレベルではないと言われますが、
卵の管理がずさんな実態も多いのも事実で、
冷蔵しなければならないのに常温で何日も放置されてるなんてことは
あまりめずらしくないといいます。
ちなみに海外では卵は調理して食べるのが常識になっていて、
生で広く食べられてるのは日本くらいだそうです。
あと白身にはアビジンという成分が含まれており、
それがビオチンと結合してしまうことで体への吸収が阻害され
ビオチンが思ったように摂取できないという指摘もあります。
まあビオチンに関しては、確かに髪の健康と関わっていそうですが、
髪はその栄養素ばかりに依存しているわけではないので、
卵とビオチンに関しては神経質にならなくていいと思います。
しっかり意識してほしいのは食材の質と食べ方(調理法)です。
ということで卵に関してはゆでるのが理想的かなと思います。
ゆでるのであればいくら高温にしたとしても100度くらいにしかならず、
栄養素もあまり壊さなくて済み、ビオチンの問題もなくなるのではないでしょうか。
食べ方は好みもあるので必ずそうでなければならないとはいえませんが、
少しでもいいので意識してもらえればいいと思っています。
そして最後になりますが、いくら評価が高い食品だとしても
摂り過ぎには常に注意を払ってほしいところです。
どんなものも食べ過ぎは消化不良や活性酸素を増やすなど
新たな問題が発生してしまうからです。
育毛のためとはいえ、多くても1日2個までにセーブして
いろんなものを適度に摂取することを心がけましょう。
<Top Ten of Cityが発表した他の髪にいい食品ランキ
ング>
1位 卵(この記事)
2位 ナッツ類
3位 牡蠣(かき)
4位 緑黄色野菜(葉菜類)
5位 鶏肉
6位 豆類
7位 鮭(さけ:サーモン)
8位 乳製品
9位 人参(にんじん)
10位 全粒穀物(ぜんりゅうこくもつ)
<参考>