野菜の中でも緑黄色野菜は栄養価が高い特長があるので
たびたび健康的におすすめされることがあります。
その緑黄色野菜の中でも更に評価が高いのが
アブラナ科に属する野菜でブロッコリーやカリフラワー、
水菜、チンゲンサイなどがあります。
更にそのアブラナ科の中でもとりわけ高評価を得ているのがクレソンです。
クレソンはもともとヨーロッパが原産の野菜で
水中や湿地帯で育つ特徴があり、
現在はアメリカ大陸、日本を含めたアジア地域、
オセアニアにも幅広く分布するようになっています。
別名ではクレス、オランダガラシ、オランダミズガラシといい、
その名の通り独特の辛味成分を含んでいます。
クレソンはどちらかというとマイナーなイメージがあるかもしれませんが、
実は2014年にこのような発表がされました。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の機関誌である
Preventing Chronic Disease(直訳すると慢性疾患の予防)の
2014年6月5日号においてクレソンを最強の野菜としたのです。
どういう意味で最強かというと、人間にとって特に重要(必須)である
栄養素17種類をスコア化し100点をマークしたとのこと。
その栄養素とはタンパク質、食物繊維、カリウム、カルシウム、鉄、亜鉛、
チアミン(ビタミンB1)、リボフラビン(B2)、ナイアシン(B3)、ビタミンB6、
葉酸(B9)、シアノコバラミン(B12)、ビタミンA、C、D、E、Kを指します。
100g中にそれらがどのくらいの密度で含まれてるかを調べた結果、
クレソンが一番良い結果となったといいます。
その採点方法が必ずしも理想的かどうかは定かではないですが、
栄養価が高いことは間違いなさそうですので、
少なくとも加工食品を食べるよりはよっぽど健康によいものです。
肉料理に添えられることが多いのは辛味成分の一種であるシニグリンが
胃もたれ解消や食欲増進に良いと言われているからです。
添えられている時点で脇役のイメージがつきやすいですが、
むしろ健康的には主役級の役割があると思います。
異常な白血球の働きを抑えて自然治癒力の向上に役立つということで
気管支喘息の治療薬に使われたり、ダイエットで注目されたり、
腸の健康、貧血予防、デトックス効果などその恩恵は多岐に渡ります。
また、野菜の中ではめずらしく育毛と直接関係があるという情報もあります。
辛味成分のシニグリンには抗菌や保湿、血行促進効果があることから、
クレソンの絞り汁を塗ると髪に良いと言われています。
そのことから一部の商品にはオランダガラシエキスと表して配合したりしています。
それはそれで悪くない活用法だと思いますが、
やはり基本は食べること、これに尽きます。
育毛は体の健康状態で大きく左右されることなので、
頭皮ケアよりも何十倍も大事なことだからです。
最近のトレンドとしては頭皮ケアを重視する傾向にありますが、
それは肌に負担のかけないシャンプーを短い時間(1分程)使い、
ドライヤーで髪を乾かし育毛剤を少し塗るくらいで十分です。
よって非常にシンプルで結果も出やすいことですが、
体の健康状態は食べるもので大きく左右されるので
なかなか結果が出づらいもの(余計なものを口にする機会が多いため)
ちなみにクレソンは生命力がとても強く、
水が多少汚くてもどんどん育つたくましい植物です。
そのため要注意な外来種にも指定されている側面があるほどです。
万能薬がないように万能食というものはありません。
しかし、クレソンはかなりそれに近い部類にある食べ物だと思うので
食べて損をすることはほとんどないでしょう。
栄養素の損失を防ぐためなるべく生で食べたほうがいいですね。
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⇒ クレソン(この記事)
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